眠る~Sleep~

睡眠を制するものは、人生を制する。

私たちは人生の約3分の1を眠って過ごします。

それだけ多くの時間を使っているにもかかわらず、睡眠を「削れる時間」と考えてしまう人は少なくありません。

仕事、勉強、家事、育児、趣味。

やりたいことが増えるほど、つい睡眠時間を削ってしまう。

しかし、本当に人生を充実させたいのであれば、まず大切にしたいのが睡眠です。

眠っている時間は、何もしていない時間ではありません。

身体と脳を整え、明日を生きるための準備をしている時間なのです。

動物にとって、眠ることは「特別」ではない

動物を見ていると、よく眠っています。

人間は「起きて活動すること」が普通だと考えがちですが、自然界の動物にとって、眠ることもまた生きるために必要不可欠な行動です。

私たち人間も、本来は睡眠によって身体と脳を回復させながら生活するようにできています。

それなのに現代では、

「あと1時間だけ仕事をしよう」

「スマホをもう少し見よう」

「寝る時間を削ってでも頑張ろう」

と、眠ることを後回しにしてしまいます。

もしかすると、私たちは「頑張ること」ばかりを頑張りすぎているのかもしれません。

自分に必要な睡眠時間を知る

「睡眠時間は何時間が正解なのか?」

これは人によって違います。

一般的には成人で7〜9時間程度が目安とされますが、必要な睡眠時間には個人差があります。

自分に合った睡眠時間を知る方法のひとつとして、休日などに目覚ましをかけず、数日間しっかり眠ってみる方法があります。

睡眠不足が解消されていくと、次第に自然と目覚める時間が安定してきます。

そのときの睡眠時間が、自分にとって必要な睡眠時間を考えるひとつの目安になります。

大切なのは、

「何時間寝るか」だけではなく、「自然に目覚められるか」。

自分の身体の声に耳を傾けてみましょう。

睡眠の質を高める習慣

睡眠は「時間」と「質」。

この両方を大切にしたいところです。

① 部屋はできるだけ暗くする

眠るときは、できるだけ暗い環境をつくりましょう。

寝室の照明だけでなく、スマートフォンの光や外から入る光など、意外と身の回りには光があふれています。

カーテンを閉める、電子機器の光を減らすなど、眠るための環境を整えることも睡眠への投資です。

② 寝る時間と起きる時間をなるべく一定にする

毎日バラバラの時間に寝起きするよりも、できるだけ同じリズムで生活する。

これだけでも睡眠習慣を整えやすくなります。

特に大切なのが「起きる時間」。

朝起きる時間をなるべく一定にすることで、体内時計を整えやすくなります。

③ 食事は寝る直前にしない

食事は、できれば就寝の2〜3時間前までに済ませる。

寝る直前の食事は、消化活動が睡眠を妨げることがあります。

もちろん生活スタイルによって難しい日もあります。

完璧を目指す必要はありません。

「できる日は少し早めに食べる」

くらいから始めてみましょう。

④ 入浴は就寝の1〜2時間前を目安に

お風呂に入って身体を温め、その後、身体の深部体温がゆっくり下がっていく。

この流れが眠気につながります。

入浴後1〜2時間ほど経つと、上がった深部体温が徐々に下がり、眠りにつきやすい状態になっていきます。

特に、入浴から約1.5時間後は、体温が下がっていくタイミングと重なり、自然な眠気が生まれやすくなります。

例えば、23時に眠りたいのであれば、21時30分頃に入浴する。

そんなふうに、就寝時間から逆算してお風呂に入るのもおすすめです。

「お風呂に入る → 身体が温まる → 徐々に体温が下がる → 眠気がくる」

この身体のリズムを味方につけることで、自然と眠りに入りやすい環境をつくることができます。

寝る直前に熱いお風呂に入るよりも、少し時間を空けて身体が自然にクールダウンしていく時間をつくってみましょう。

⑤ 寝る直前の激しい運動は避ける

運動は健康に欠かせません。

しかし、寝る直前に激しい運動をすると、身体や脳が興奮して眠りに入りにくくなることがあります。

運動するなら、できるだけ日中〜夕方に。

夜はストレッチなど、身体をリラックスさせるものがおすすめです。

昼寝という「回復カード」

眠気が強いときは、無理に我慢する必要はありません。

昼寝を上手に活用しましょう。

ただし、長く寝すぎると夜の睡眠に影響することがあります。

おすすめは短時間の昼寝

一般的には20分程度までを目安にすると、起きた後にスッキリしやすくなります。

そして面白いのが、

コーヒーナップ。

コーヒーなどカフェインを含む飲み物を飲んでから、短時間だけ昼寝をする方法です。

カフェインの効果が現れるまでには少し時間がかかるため、短い昼寝と組み合わせることで、目覚めた後の眠気を軽減することが期待できます。

ただし、カフェインの効果は長く続きます。

夕方以降に摂ると夜の睡眠に影響する人もいるので、自分の体質に合わせて取り入れましょう。

お酒で眠るのは、眠れているとは限らない

「お酒を飲むと眠くなる。」

確かにそう感じることはあります。

しかし、眠気を感じることと、質の高い睡眠がとれていることは別です。

アルコールは睡眠の質を低下させることがあります。

「お酒を飲んだらよく眠れる」

と思っている人ほど、一度お酒を飲まない日の睡眠と比べてみるのもいいかもしれません。

眠るためにお酒を使うのではなく、

自然に眠れる身体をつくる。

それが理想です。

寝具には投資する

睡眠の質を高めるために、もうひとつ大切なのが寝具です。

私たちは毎日、何時間も布団やベッドの上で過ごします。

それなのに、

「寝具にはなるべくお金をかけない」

というのは、少し不思議な話かもしれません。

毎日使うものだからこそ、自分の身体に合った寝具を選ぶ。

枕、マットレス、掛け布団など、自分が心地よく眠れる環境をつくることは、長期的に見れば大きな自己投資です。

枕については、ブレインスリープピローも選択肢のひとつとしておすすめしています。

ただし、寝具は人によって合う・合わないがあります。

「高いもの=自分に合うもの」ではありません。

実際に試して、自分が一番リラックスできるものを選びましょう。

寝る前のスマホをやめてみる

そして、現代人にとって最大の睡眠の敵のひとつ。

それがスマートフォンです。

ベッドに入ってから、

SNSを見る。

動画を見る。

ニュースを見る。

ネットショッピングをする。

気づいたら30分、1時間……。

「そろそろ寝よう」と思った頃には、脳がすっかり活動モードになっています。

理想は、就寝前の1時間程度はスマートフォンから離れること。

難しければ、まずは15分でもいい。

スマホを置いて、

本を読む。

音楽を聴く。

ストレッチをする。

家族と話す。

何もしない。

そんな時間をつくってみるのもいいでしょう。

眠ることは、未来の自分への投資

睡眠は、人生の「余った時間」ではありません。

明日の自分をつくるための時間です。

しっかり眠れば、翌日の集中力も、身体の動きも、気分も変わってきます。

逆に、睡眠を削り続ければ、少しずつ身体と心に負担が積み重なっていきます。

だからこそ、

睡眠を削って時間をつくるのではなく、睡眠によって人生の質を上げる。

そんな考え方を持ってみてはどうでしょうか。

人生の約3分の1を眠るのなら、

その3分の1を、もっと大切にしていい。

今日から少しだけ、早くスマホを置いてみる。

少しだけ部屋を暗くする。

少しだけ早くお風呂に入る。

そして、しっかり眠る。

明日の自分が、今日の自分に感謝するような睡眠を。

眠る。

それは、人生をより良く生きるための、最もシンプルな習慣なのかもしれません。

蘇る健康

食事・運動・睡眠・心。

身体と心に本来備わっている「健康に生きる力」を、もう一度蘇らせる。

そのために、まずは今日、しっかり眠ろう。

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